鈴木啓太建築設計事務所 blog

実家の耐震改修その３１（まとめ、耐震断熱今昔）

今回の耐震・断熱・間取り改修のまとめ。

①耐震性能

耐震改修前の耐震性能　上部構造評点　0.49（倒壊する可能性が高い）
耐震改修後の耐震性能　上部構造評点　1.33（一応倒壊しない）

耐震性能は２．７倍に向上しました。
（一応倒壊しない）が気になると思います。
現行の耐震基準ギリギリ程度が１．０です。
耐震改修では不確定なものが必ずあるので、１．０を超えても「一応倒壊しない」という表記になります。
この評点が１．５を超えると、「倒壊しない」となります。
壁がたくさんあって、１．５であれば、それはそれで良いと思いますが、
少ない壁量で、壁の強度を上げて無理に１．５にしてもあまり意味が無いと思っています。
先にも書いたとおり、不確定な要素が必ず残りますので、
強い壁にまわりがついていけないということが起こる可能性もあるからです。

上部構造評点は以上ですが、今回は無筋基礎の補強をしています。
地盤の地耐力確認と既存基礎のコンクリート強度の確認無しにはできない補強です。
今回は、双方とも良好で、無事に補強ができました。
これが、出来るか出来ないかが、耐震改修の大きな分岐点だと思います。

②断熱性

断熱改修前の断熱性能　Ｑ値８．８４Ｗ／㎡Ｋ　μ値０．２１２
断熱改修前の断熱性能　Ｑ値２．６８Ｗ／㎡Ｋ　μ値０．０５３

断熱性能は約３．３倍に向上しました。
神奈川県は次世代省エネ基準でⅣ地域
そこで求められる性能は、Ｑ値２．７、μ値０．０５５ですので、
今回の断熱改修で、次世省エネ基準をクリアする性能となりました。
改修前は、気密性能が低いので、体感としては、もっと快適になっていると思います。

③間取り

間取りは、体が不自由になった場合を想定して
１階はバリアフリーとして、トイレや浴室等の水周りの空間をゆったり取りました。
リビングダイニングを広く取り、元気な内はゆったりと暮らせるように。
ＬＤを広く取っておくことで、仮に階段を登れなくなった時に、
間仕切りをして寝室がつくれるようにしてあります。
最悪の場合、１階で生活が出来るようにするための配慮です。

住まいは、家族を守り、家族とともに歳を取ります。
基準に合わないや、古くなったからさようならでは、あまりに可哀想です。
ともに戦ってきた同士です。
ともに生きる道をさがしてみて下さい。

不安な事や分からない事がありまあしたら、何でも御相談下さい。

実家の耐震改修その３０（足場解体、冬仕度）

足場が取られ、工事は完了しました。
今日は庭の片付け。
少しの間ですが、人の手が入らないと、庭はすぐに荒れてしまいます。
これから寒くなるので、外に出していた観葉植物を家の中に。
そのまま置くと床が傷むので、調度いいものは無いかとホームセンターに。
キャスター付きのスノコが１コイン以下で売っていましたのでそれを使う事にしました。


「みんなよく頑張ったね」と声をかけながら、家の中に。

断熱改修をしたので、家の中は格段に暖かくなりました。
寒くなってきましたので、その効果を実感してもらっています。
「もっと早くやれば良かった」と二人とも。

今年の正月は、親族一同暖かく正月を迎えられそうです。

実家の耐震改修その２９（明日足場解体）

外装の工事も終わり、明日足場解体です。
木の外壁が足場越しに現れました。
木の外壁ってやっぱりいいですね。

サッシは、断熱サッシを使っていますが、雨戸の戸袋を木で造りました。
元々もそうでしたので、外観のイメージを変えずに、より美しく改修することができました。

明日、足場解体という事で、今日は外壁まわりの確認をしました。
シール忘れが少しありましたが、他は問題無く。

外壁を止める釘の通りも美しく。
通り好きな大工さんの仕事。

実家の耐震改修その２８（耐震改修で壁を取る）

実家は、４０年近く集めに集めた荷物のため、まだまだ片付け進行中です。
「しゃもじ」が２０個近くあったり、その他もろもろ、断捨離なんてどこ吹く風。
手伝いに来ている妹も少し呆れつつ、これ懐かしいと、なかなか進まず。
そういう思い出の品々、何でもさようならでは少し寂しいので、どこかに置場をつくらなくてはと
余裕がある所に収納を新たにつくってあげることにしました。
作るのは私なんですけどね・・・。
仕舞う場所が出来ると、すぐ一杯になる。何をしても同じだから、もう収納はいらないと、父。
ぶつぶつ言いながらも、使い勝手が良くなって楽しそうにしている母を見て、父も楽しそう。

さて、写真はキッチンからリビングを見たもの。
奥に写っている柱に、以前は壁があり、奥に４畳半の部屋がありました。
実家は親族が全員集合すると１１人になり、正月には、ちょっと大変な事になっていました。
みんながゆったり寛げるようになったらいいなあ、ということもあり
壁を取り払って、大きなリビングダイニングをつくりました。

耐震改修で壁を取る！？と思われるかもしれませんが、
外装のリフォームと断熱改修に合わせて耐力壁をバランス良く設けることで
壁を取る耐震改修が可能となっています。
塞ぐだけが耐震改修ではありません。
長く安全に住まえるようにするのであれば、より快適になるようにしたいですし、
するべきだと思います。

ご興味のある方は、是非ご相談下さい。

実家の耐震改修その２７（引き渡し）

今日は、内部の引き渡しと引越しでした。
雨が降るか？という天気でしたので、午前中から工務店の皆さんと私とで引越しの手伝い。
雨も降らず、無事荷物の搬入を終えました。
今日は、大きくなったお風呂を存分に楽しんでもらえているのではないかと思います。

ばたばた引越しをしていると、
母が、「２階のトイレが流れない」と、
（２階のトイレは配管のやり替えをしています）
工務店の担当者の作業の手が止まる・・・
見てみると、リモコンの電池が切れている。
電池を変えて無事作動。
工務店の担当者曰く、「かなり焦りました」と。
お騒がせして、すみませんでした。

今はなんでも電気頼り
カッコイイ便器は、フラッシュも電動ですから、計画停電の時は、皆さんかなり困ったと思います。
これから電動フラッシュの便器を使う人は、以下で予習をしておきましょう。

断水・給水制限・停電時のトイレ使用について　ＴＯＴＯ
http://www.toto.co.jp/News/dansui_teiden/#teiden

明日は、細々とした荷物の解体と、絵を飾るための金物付けのお手伝い。