2010年 07月 30日
CASBEE 2010年版 |

CASBEE新築・戸建の2010年版のマニュアルが発行されて、公開セミナーが開かれたので行ってきました。
今回は低炭素強化版です。
国連気候変動サミットで、「2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減する」と、鳩山元首相が言ったからかどうかわかりませんが、主(あるじ)不在の感があり寂しい感じ。
CO2の削減は、やらなくてはならないことなので、歓迎ではあります。
主な点は2つほど。温熱環境の強化と、LCCO2のランク付け
温熱環境で、以前のマニュアルでは、品確法の等級4(次世代省エネ基準)を満たすものは最高点(レベル5)をもらえましたが、今回はレベル4に引き下げ、レベル5はこれを超えるものになりました。
レベル5を満たすための条件の一つで熱損失係数の数値がありますが、神奈川県等のⅣ地域では、2.1W/㎡K、レベル4だと2.7W/㎡K・・・。
熱損失係数(Ⅳ地域)だけ整理すると
レベル5 2.1W/㎡K
レベル4 2.7W/㎡K(品確法の等級4)平成11年省エネルギー基準
レベル3 4.2W/㎡K(品確法の等級3)平成4年省エネルギー基準
レベル2 5.2W/㎡K(品確法の等級2)昭和55年省エネルギー基準
レベル1 規定無し(品確法の等級1)建築基準法レベル
※建築基準法には断熱の規定がないのでこうなります。断熱材を入れなくても確認申請は通るということです。
数値だけ並べても、なんなんだおい!ということになりますよね。実際どれくらいCO2を削減できるか?とか、光熱費はどれくらいお得なのか?とか。
これが、なかなか難しい。機器の効率とか、使用時間等により異なるので、実際は使う人によって違ってしまうためです。
おおよその目安みたいなものは、QPEX等を使うと出たりしますが、やっぱり人それぞれかなと思います。
どーしてもという方は、おおよそのイニシャルコストの比較は、「自立循環型住宅のガイドライン」に出てはいます。国土交通省監修ですが、「参考!!」って書いてありますのであしからず。
比較は、「部分間欠暖冷房」、「全居室連続暖房+部分間欠暖房」、「全館連続暖冷房」の比較で、当然点けっぱなしの連続系は、差額が大きくなります。
普通の人は、「部分間欠暖冷房」ですね。
表が見にくいのですが、レベル2~レベル4の比較
「部分間欠暖冷房」 差額1万/年くらい
「全居室連続暖房+部分間欠暖房」 差額2~3万/年くらい
「全館連続暖冷房」 3万円/年くらい
あと、住宅支援機構のHPにフラット35とフラット35Sの比較が出ています。
フラット35 壁断熱グラスウール厚さ30mm(薄いですね~)
フラット35S 壁断熱グラスウール厚さ100mm
で、年間4万円(東京木造一戸建 国土交通省試算)だそう。
公に出ている資料で、これだけ違うので、難しいというのがお分かり頂けたのではないかと思います。
仮に年間4万円として、これじゃあ、お金をかけるのがばかばかしい?ということになりそうですね。
これは、私の想像ですが、皆さん結構我慢してるんじゃないかな?と思うのと、あまり快適に暮らしていないのはないのかなと。
例えば14畳のリビングに14畳用のエアコンを付けて暖を取ろうとします。断熱をしていれば、指定の温度、例えば20°になります。断熱が少ないと20°にはなかなかなりません。
後者の方が、ガンガン運転しているので、前者より電気代がかかる事になります。でも、前者後者とも電気代がかかるのは同じ。(石油ストーブだと、温度の違いははっきり出て、燃費は同じになります)
同じ温度にしたければ30畳用を用意する必要があるかもしれませんがそういうことをする人いませんよね?これも、差額が少ない原因なのではないかと思います。
なので、断熱はお得?で考えるのではなく、快適?で考えて頂ければなあと思います。
さて、レベル5の2.1W/㎡Kも、実はいろいろあります。環境配慮を考えている人達は、全然足りないと考えています。例えば、新住協さんではQ1住宅をやっていたりします。
EU等は進んでいて、日本は完全に取り残されているようですが、基準法通りなら建てられます!と言って、レベル1なわけですから、なかなか難しいのではないかと思います。
2020年には基準法で義務付するようにしたいそうですが、次世代省エネ基準の住宅が5割くらいにならないと難しいかな?とお考えのようで、悩ましいそう。ちなみに、現状は1~2割程度だそうです。
また、法規制をかけると、伝統的木造住宅が建てられなくなるという事が心配されます。構造でもなかなかうまく法整備が出来ていない状態ですが、省エネ規制が追い打ちになってしまうので、国土交通省では、土壁等の伝統工法では性能を上げるのは限界があるので、基準は設備等と込みでつくる事を考えていようです。
そういえば、先日、ケンプランツの記事で一般社団法人 木を活かす建築推進協議会が「土塗壁木造住宅の住宅型式性能認定」を取得したという記事。
何かなと見てみると、繊維系なり石油系の断熱材を土壁の外側に貼り付けて、認定を取得したよう。何か違うのではないかと、すごく違和感を感じました。
そもそも、伝統工法の住宅に住む人が、都市的な快適性を望むのであろうか?と思うし、土に還らないような材料の使用を望むのだろうかとも思う。
個人の趣向を法で規制するのか?という問題もあり、でも、放っておくと、世界の笑い物になる。なかなか難しいですね。
建築の事をいろいろと書きましたが、ご家庭でもCO2の排出がどんどん増えています。
1990年-2008年比で1.24倍です。
え!家電もエコって書いてるものを買ってるのに!ということですが、
例えばTV、前より大きなものにしてませんか?
前使っていた消費電力のものより大きなものを買ったら、エコって書いてあっても、実質エコじゃないです。
景気対策と省エネ対策を一緒にやるのが問題なんですよね。
鳩山さんは叫びましたけど、管さんは?

